米国の一般消費者向けフォトブックの需要は引き続き伸びており、多くの関連企業に利益をもたらしている。2010年には、2000万冊以上が販売され、前年比伸び率は25%となった。今年から来年にかけても二桁台の伸びとなり、2011年には2500万冊、2012年には2900万冊の市場が予測される。
販売数は増えたものの、ソフトカバーや小さめのフォトブック商品は市場にあふれており、競合市場が平均販売価格を引き下げてきている。多くの小売店がフォトブックを取り扱っており、Shutterfly・Snapfish・Kodak Gallery等のオンラインでの競争も激しさを増してきている。
一冊あたりの平均価格は、2015年という予測域まで下がり続けると思われるが、販売数の増加により、2011年の金額での伸び率は17%と見込まれる。
依然オンラインでの注文が大半を占めているが、徐々に店頭でのシェアが増え始めると思われる。とは言っても、2015年までの見通しでは、約75%はオンラインでの注文であろう。店頭での販売数は、フォトブック製本機器の設置数増加に伴い伸びてきており、Walmart やTargetといった量販店の一部や、CVS や Rite-Aidといった薬局チェーンでは、ドライミニラボへの総入れ替え、もしくは一部入れ替えが行なわれている。薬局チェーンWalgreensでは、フォトブックや他のフォト関連商品の印刷にXeroxのプリンターを設置している。
4″x6″サイズのフォト市場は、ソーシャル ネットワークによる画像共有や、カメラとネット接続機能を兼ね備えたモバイル端末の普及に影響を受けており、今後もこの動向を無視できない。特に、画像の共有を大きめのスクリーンででき、持ち運びが容易なタブレット端末の利用者が増えていることは、フォトブック市場への余波となるであろう。
しかしそれにもかかわらず、ユーザー インターフェース機能の改良、店頭での増産、商品のデザインやサイズの充実に支えられ、米国のフォトブック市場は引き続き右肩上がりで、2015年に向け伸び率は低くなるものの販売数は増加の道を辿ると思われる。
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