2021年6月30日―ハイブリッドな勤務形態が一般的となり、各企業が動画の使える会議室というソリューションを求めるなかで、コラボレーション市場が急速に拡大している。これはFuturesource Consulting社の新たなレポートとも一致しており、同レポートは、昨年は数量ベースで66%成長し、2021年にも同様の業績が見込まれると報告している。
「多くの人々にとって、ビデオ会議が日常の一般的なものになっているのは間違いありません」とFuturesource Consulting主席アナリストのChris Pennell 氏は言う。「現在、職場は再び開放されつつあり、各企業は会議空間を再構築して、リモートワークする人々と職場で働く人々との協働形態を強化しようとしています。コラボレーションバーはコスト効率のよいソリューションを提供し、運用のためのサポート経費を削減し、この話題には欠かせない部分となっています」
使いやすさがコラボレーションバーの成長を後押ししている
ビデオバーとオーディオバーから成るコラボレーションバーの市場は、世界的に感染症が流行する中で変貌しつつあり、ビデオ会議部門全体を通して、数量ベースではトップ3の成長分野となっている。
「プラグアンドプレイ」で操作できる点が、コラボレーションバーの人気の大きな要因となっている。音声信号やデータ信号の符号化や復号のための外部PCやブラックボックスを必要としないため、会議室や教室などに装備するのにも低コストで面倒のかからないソリューションだ。最近では多くの製品がTeam RoomsやRoom Roomsなどのソフトを最初から内蔵し、オートズームといった機能もついているものが多く、コラボレーションの選択肢としてはさらに魅力を増している。
新規参入者がプレッシャーをかける
「Logitechが、数量ベースではリードしていますが、同ベンダーはPolyやCrestronといった企業からの高まるプレッシャーにも晒されています。また、現在の空前の需要増加が、特に地域レベルで多くの新規参入者を引きつけてもいます。これは中国市場で特に言えることです」とPennell氏は言う。
コラボレーションバーの未来
先を見据えると、コラボレーションバーの未来は2020年から2025年にかけて年平均30%の率で成長していくとFuturesource Consultingは予測しており、ビデオバーがその成長の大部分を占めると見ている。
音声や画像など全体の質を上げる追加機能の需要が急増し、これによりベンダー企業は、上記の予測期間全般にわたり平均販売価格を上げていくことが可能となる。しかし、テクノロジーが急速に進化するこの環境において、企業の注目を引き付ける可能性をもつ代替製品は他にもたくさんある。