2021年6月30日―世界のウェアラブル市場は成長を続けており、コロナウイルスのパンデミックによって生じたマイナス影響を回避し、2020年に販売数35%の成長を達成している。これは「Futuresource Consulting」から新たに発表された市場レポートに準じている。
「2020年もウェアラブルにとって節目の年となった」と、Futuresource ConsultingのマーケットアナリストであるStephen Mears氏が述べている。「広範なロックダウン、社会的距離の強制、健康、フィットネス、幸福に対する意識の高まりがウェアラブルの強みに役割を果たした。これがジムやレジャーセンターの閉鎖と連動して、需要の刺激に対して最適な条件が整った。弊社の調査によると、消費者は経済の不確実性に関わらず、生体認証インジケーターを観察し、健康とフィットネスの目標を支えるのに役立つテクノロジーを探して投資している。」
ヒアラブルが先導
数量面では、ヒアラブルが主役であり、True Wirelessは幅広い消費者に選ばれるフォームファクタとしての地位を証明している。
「これは変に散開した状況である」とStephen Mears氏は述べている。「センサーの観点からは、幅広い生体認証測定において耳は手首よりも優れている。心拍数、血圧、SpO2測定のいずれでも、ヒアラブル明らかな勝者である。ただし、ヒアラブル消費者の大多数は、これらのデバイスをオーディオ機能の目的で購入している。生体認証の追跡に関心がある消費者は、画面の存在のせいもあり、手首のフォームファクタを好む傾向がある。それにもかかわらず、販売面ではヒアラブルが勝っている。」
注目はスマートウォッチ
手首装着用のウェアラブルに焦点を当てると、スマートウォッチが引き続き優勢である。これは2020年に手首装着用の全出荷の40%を占めており、Futuresourceはこれが2025年までに50%に増加すると予測している。
Appleが引き続き支配的
「アップルが依然として先導している」とMears氏は語る。「スマートウォッチ市場の3分の2近くのシェアとウェアラブルセグメント全体の33%の全体的な市場シェアで、競争において重要性を持つ。テクノロジー大手の消費者に対する影響が非常に強く、直近のライバルであるXiaomi、Huawei、Samsungの3社を合わせても、Appleのウェアラブル市場シェアの3分の2にしか及ばない。」
しかしながら、5月に「Google I / O 2021」で発表されたSamsungのWearOSポートフォリオへの復帰は、競争環境を再定義する可能性を秘めている。Futuresourceは、SamsungのTizen OSとWearOSの統合により、WearOSの幅広いデバイスポートフォリオ全体でソフトウェア、コンテンツ、およびサービスが大幅に改善されることを期待している。さらに、他のベンダーがエコシステムに参加することを奨励する可能性がある。スマートフォンと同様に、スマートウォッチ市場は現在、GoogleとApple間で進行中のOS競争の重要な新分野である。
勢いは増加の一方
Futuresourceは、業界の勢いが2025年まで続くと予想している。これにより、予測期間の終わりまでにウェアラブルの市場規模は約10億ユニットになり、世界のインストールベースは20億台を超える結果となるだろう。