Futuresource Consultingがリリースした最新四半期レポートによると、2018年Q4(第4四半期)における世界のヘッドホンの市場規模は急拡大し、収入増が数量増を大幅に上回った。最新のヘッドホン追跡レポートでは、Q4における世界のヘッドホン出荷は、数量ベースで前年同期比5.5%増、金額ベースで54%増だった。
過去の成功に上乗せ
「今四半期の急増は、Q3の実績に上乗せされたものです。Q4の出荷台数は約1億3000万台、金額ベースでは85億ドルを超えました」とFuturesource ConsultingのシニアマーケットアナリストのAdriana Blanco氏は述べている。「ヘッドホンに関して言えば、消費者は引き続きオーディオ体験で最高のものを求め、拡張機能セットを要求し、プレミアムブランドを探しています。さらに、ホリデーシーズンに関連した通常のギフト需要があったことで、この市場での驚異的な実績がもたらされました」
トゥルーワイヤレスが懸命な仕事
今四半期に話題をさらったのはトゥルーワイヤレスヘッドホンの出荷だった。他のどのセグメントよりもアウトパフォームし、数量では182%増、金額では3倍増となった。AppleのAirPodsが依然として支配的な市場で、True Wirelessの全世界に占める数量シェアは11.5%である。
オーバーイヤーヘッドフォンについては、BoseのQC 35 IIのようにワイヤレスかつノイズキャンセリング機能のあるモデルの人気の高まりのほか、ホリデーシーズンに向けてSonyの最新 WH-1000XM3モデルが好調だったこともあり、平均的な価格モデルに上乗せされる形で歴史的な高水準となった。
同四半期に出荷された全てのヘッドホンの中でワイヤレス型が半数以上を占めた一方で、スポーツ用ヘッドホンの需要も12%増加した。多くのブランドが引き続き防水機能を取り入れたほか、スポーツ用途を主要なユースケースとして販促に利用したことが背景にある。
最後まで戦うブランド
「ブランドの動向をみると、数量面ではSonyが引き続き最大手ですが、2番手のAppleがシェアを伸ばしました」とBlanco氏は述べている。「金額ベースではAppleがトップで、これにはAirPodsの成功が寄与しています。他方、JBLは25~100ドルのセグメントでその地位を強化しました」