2014年7月1日英国Dunstable発―Futuresource Consultingの最新市場調査によると欧州フォト業界の中ではフォトプリントが依然としてかなりのシェアを占めており、昨年、小売レベルで生み出された収入はフォトブックとフォトマーチャンダイズ両市場の130%の水準であったことが明らかになった。
ただし、いいニュースだけではない。フィルムとデジタルを合わせたフォトプリント市場は2013年に数量ベースで9%減少して105億枚となったほか、2014年にはさらに9%減少して96億枚になることが予想されている。ただしそれでも同市場規模はフォトブックとフォトマーチャンダイズ両市場の合計を上回っている。
「フォトプリント市場は、デジタルコンテンツ共有、とくにソーシャルネットワーキング、スマートフォン、タブレットパソコンによってマイナスの影響を引き続き受けるでしょう」としたうえで、「一方、スマートフォンで毎日撮られる画像数が増加しているほか、ソーシャルネットワーキング内のフォトプリントアプリや画像共有プラットフォームが現われているというプラスの影響もあります。スマートフォンからWi-Fiで簡単にプリントショップに接続するサービスは現在複数の小売店で始められていますが、これもプラスの影響があるでしょう」と、Futuresource ConsultingのシニアマーケットアナリストJeremy Wills氏は述べている。
製品チャネル
簡易フォトプリントチャネルの重要性は引き続き増加し、2013年における市場構成比14%から2018年には21%まで高まるだろう。それでも簡易プリントの総量は2011年にピークとなった後、2012年と 2013年は横ばい、2014年は1%減になるとみられる。
小売店引き渡しチャネルは引き続き欧州におけるプリント方法として最大であるが(2013年の総注文の42%)、数量減は最も著しく2013年には14%ほどの減少を経験した。Futuresourceでは2013年から2014年にかけてさらに13.5%減少すると予測している。
「将来につきましては、簡易フォトプリントの料金は低下を続ける一方、小売店引き渡し価格はやや上昇するほか、自宅でのオンライン注文、オンラインで注文して店頭で受け取る価格は横ばいになるとみています」とWills氏は述べている。
「業界の整理・統合について言いますと、2013年と2014年にフォトプリント業界で2つの大きな変化がありました。1つはSnapfishが2013年第2四半期早々にベネルクスとスペインの市場から撤退したこと、もう1つは2014年第1四半期にフィンランドのErikuvaがIfolorに買収されたことです。」