2015年10月17日英国Dunstable発―英国市場調査会社Futuresource Consultingによれば、多くの人にとって、（写真店での）現像プリントは遠い昔の記憶にしかないだろう。そして年代が若すぎる一部の人にとってはこれまで生きていた時代にそのようなサービスはなかった。デジタルを使いこなしている20代の人にとっては、スマートフォン、タブレットそしてアプリを使った写真シェアは付き合いをする上で当たり前の行動となっており、なんと世界で18億枚もの写真が日々アップロードされている。これだけの規模になると、スマートフォン、タブレット、写真シェアプラットフォーム、クラウドに保存されている写真のうち最低限の枚数でも消費者がプリントすれば、注文される写真プリント数の増加は驚異的な水準となるだろう。
過去15年間、消費者が写真をシェアするのは革命的な動きとなっており、モバイル端末のほか、デスクトップパソコン、ノートパソコン、モバイル端末から画像シェアプラットフォームを経由して写真をシェアする消費者の数は増加を続けている。
Futuresourceのプリント・画像部門が行った最新の消費者調査レポートでは、欧州主要3か国（フランス、ドイツ、英国）の消費者による写真撮影、シェア、プリントに関する行動を紹介している。デジタルカメラとスマートフォンの両方を保有する1,500人の消費者を対象にインターネット上で2015年第2四半期（Q2）にインタビュー調査が行われた。その概要は以下の通り。
- 45％の人が最も好きな写真撮影端末はスマートフォンと回答
- スマートフォンは画像シェア手段として一番人気がある。回答者の35％はこの目的でスマートフォンを利用。ドイツと英国ではその割合は40％と高い。
- 写真プリントの注文に関しては、スマートフォンやタブレットから注文するアプリを選択する基準としては使いやすさが一番重要。
- スマートフォンから写真プリントを注文した消費者の数は前回調査が実施された2013年と比べて倍増。
Futuresourceプリント・画像部門のJeremy Willsシニアアナリストは次のようにコメントしている。「この2年間、私たちはまったく新しい写真プリントアプリが市場に出回っているのを目の当たりにしてきましたが、アプリや既存写真店・小売店から注文するHTML-5プラットフォームの成長にも著しいものがあります。」
Wills氏はさらに、「30代未満の『デジタル・ネイティブ』世代の多くはこの瞬間を生きていて、デジタルで写真をシェアするのが当たり前の時代で育っています。ですから写真プリントを迅速・簡単に注文できるか、クリエイティブで目新しい要素を提供できる写真プリントアプリ・プラットフォームがカタリスト（市場の拡大を促す要素）になる可能性があります」と述べている。