E3の開催にともない、Futuresource Consultingは、同展示会で予測される主要テーマについて取り扱ったGlobal Video Games Market Reportを発表した。またその報告書では、現在の市場のパフォーマンス、サイジング、トレンドに関するベンチマークを2020年に向けた展望とともに、世界規模および地域単位で提供している。その一部として、同報告書では「成長の機会」に焦点を当てており、これはFuturesourceが #E32016 において目撃するであろう数々の発表に反映されることが予測される。
このFuturesourceによる最新報告書では、世界全体の2015年におけるビデオゲーム・ソフトウェア業界の規模が800億ドルであり、引き続き革新的なモバイル分野および上昇基調のPC分野が成長を牽引すると強調している。「ビデオゲームにおける消費支出の急成長が示唆するのは、主にモバイルとPCゲーム内の、さらには顕著に増加傾向にあるコンソールに関するマイクロ・トランザクションの爆発的増加に後押しされて、2020年のリテールにおける消費支出が1,000億ドルを超える方向に向かっているということです」と、Futuresource Consultingでリサーチ・アナリストを務めるTristan Veale氏はコメントした。「さらに、セクター全体が副次的なゲーム市場とテクノロジーに牽引されます」と、報告書の共著者Amisha Chauhan氏は続けた。「VR、eスポーツ、インタラクティブ・トーイ市場に巨額な投資が集まり、ゲーム市場全体を次のレベルへと引き上げる一翼を担います。」
Futuresource Consultingでは、マイクロ・トランザクションの持続的な増加、特に急速にスマートフォンとタブレットが浸透してきている新興国市場内での増加に牽引されて、2017年までにゲーム関連支出においてモバイルがPCを上回り、最大シェア (37%) に達すると予測している。また、低コストのユーザー獲得が追い風となって、力強い成長を示しているインド地域の注目度が増している。
2015年の市場はますます力強い成長を示し、モバイルゲーム関連の支出は270億ドルに達し、PCゲーム関連の支出は310億ドルとなった。2015年のコンソール・ゲームのソフトウェア支出合計額は、世界全体で250億ドルを超えた。
PCゲームのシェアは、中国、韓国、日本に牽引されたアジア太平洋地域が50%超となっており、eスポーツの伸びによって、これら主要地域ばかりでなく、世界規模でPCゲームに対する関心が引き続き集められている。昨今のeスポーツの急速な成長により、世界規模でスポーツ・エンターテイメントにおける権利保有者の多くが、争って追随するようになっている。
さらに、バーチャル・リアリティーに関しても、世界最大のブランドが巨額の投資を行っている。今回のE3では、Oculus、HTC、Sony PlayStationといった進化した最新のバーチャル・リアリティー (VR) ヘッドセットを活用したゲームが間違いなくお目見えし、これによってモバイルベースのヘッドセットのインストールベース拡大につながるであろう。ゲームは、デバイスの範囲や様々な価格設定とともに、VRの取り込みを左右する主な要因となり、これが開発機会の間口を大々的に広げるであろう。Futuresourceでは、2020年までにVRゲーム・ソフトウェアの売上高が50億ドル近くに達するであろうと予測している。