フューチャーソース・コンサルティング 最新市場 分析レポート

Vol. 120

Futuresourceの予測は正確だった – プロジェクターの市場価格の上昇を期待

2016年08月31日

プロジェクター市場に悪影響を及ぼす多くの要因が次々と現れる中、英国市場調査会社Futuresourceは高い精度で売上高の増大を予想し続けている。

2014年第1四半期、Futuresourceは、世界のプロジェクター市場が2015年に760万台の規模に達すると予測した。実際には767万台を記録し、一年前の予測との差はわずか-0.9%だった。地域別予測も高い精度を示した。アメリカの予測と実際の差はたったの-0.3%、APACは-2.4%でEMEAはわずか0.8%下回った。

Futuresource Consulting社でディスプレー専門の上級マーケットアナリストのClaire Kerrisonは、「EMEAでは2016年にユーロをめぐる悪影響が、そして他の主要な市場でもマクロ経済や政治上の問題点が声高に語られましたが、Futuresourceの2016年Q1の予測は実際と比べわずか3.8%の差でした。この市場の販売は173万台に達し、一年前に予測した167万台を少しだけ上回ったのです。このように正確な予測ができたのは、国ごとにさまざまな市場かく乱要因を注意深く精査した結果です。」

予測値の算定に際しFuturesourceが解析に用いたのは、普及率、競合するディスプレー技術の開発 (Futuresourceはこれに関しいくつかの追跡指標を確立している)、ノートPCの動向、政府の支出、経済の展望、市場の季節要因、そしてプロジェクター関連技術の発展をはじめとする多くのマクロな要因である。

Futuresourceは、全世界のプロジェクター販売台数は2015年から2020年にかけておよそ20%ほど落ち込むと予測してきた。しかしながら、市場価格は逆に上昇することが期待され、同時期に2桁成長となるだろう。この価格の上昇は、固体素子化ソリューションの採用が大規模に進むこと (ランプを用いた従来製品に対し高級機化が進む)、デジタルシネマ・ソリューションの置き換え需要、そして低級機市場の浸食によってもたらされる。

Futuresourceはこれまでずっとプロジェクター市場の発展動向を精確に予測してきており、今後は、販売台数が低下するにつれ価格は上昇するという予測どおりのことが起こると考えられる。

本リリースへのお問い合わせは、英国Futuresource Consulting社の日本での提携先である株式会社TAK・アナリティクス・リサーチ(担当:木村)までお問い合わせください。連絡先は次の通りです。
電話: 03-6408-5566 Email Address: takashi.kimura@takanalytics.com