Futuresourceは最近、Kids Tech第6回プログラムより得られた最新の知見を発表した。この消費者調査プログラムは米国、英国、ドイツ、中国に住む年齢3~16歳の子どもを対象とするもので、この世代のデジタルメディア消費やその習慣・関心への影響について継続的にモニタリングしている。
同調査では、「Z世代」が伝統的な視聴手段とデジタル手段を使ってどのように余暇を過ごしているかの現状を捉えており、デジタルの世界における子どもたちの行動のほか、メディア消費、プラットフォーム、視聴パターンを詳細に調べている。
Futuresource メディア&エンターテイメント部門のCarl Hibbertアソシエイトディレクターは、「今回の知見では、子どもたちはますますモバイル端末と関わる時間が増えており、4か国の子どもの約3割が毎日動画を視聴しており、中でも米国での割合は40%にまで高まっていることが分かりました」と話している。
Hibbert氏はさらに、「小さめの画面にたくさんのコンテンツを求める嗜好は子どもたちが視聴するコンテンツの種類にも影響を与えており、1~5分という、おやつタイム程度の短い動画が5歳以上の子どもにとって一番人気となっています。これは、彼らがたくさんのコンテンツを視聴していることを意味しています」と話している。
この調査では、テレビを観ている間もスマートフォンやタブレットを使っていることが明らかとなった。 回答者の49%はスマホを、同40%はタブレットをテレビ視聴と同時に使用していた。Hibbert氏は、「ゲーム、友人とのオンラインチャットが最も人気があり、驚くことに4分の1ほどがYouTubeなどのオンライン動画を視聴しています。そのため、デバイスをまたがって1つのコンテンツに集中したり関わったりすることはない可能性があります」と話している。
子どもたちにとって、YouTubeの人気はますます既存のテレビと肩を並べるほどになっている。米国、英国、ドイツ、中国の子どもの80%はこのプラットフォームを定期的に視聴しており、そのうち週5時間以上視聴している子どもは3分の1ほどだ。
「YouTube以外で今回の調査にて明らかになった主なテーマとしては、ソーシャルメディアプラットフォームが新たな動画視聴先になっていることです。13~16歳の子どもの65%は定期的に動画をFacebook上で視ており、典型的な例として、1回の視聴で1時間超という回答割合は40%となっています」。
Hibbert氏は最後に、「こうした行動の変化はあるにせよ、既存のテレビに対する人気も健在です。全ての国でテレビ・ビデオのプラットフォームは最も定期的にアクセスされる手段となっています。その傾向が最も著しいのはドイツと中国で、子どもたちの4分の3が最も利用する手段としてテレビを挙げています。しかしこれまでの調査を見ても分かるように、明らかにある変化が進行しています。つまり、徐々にではありますが継続的にSVoD(定額制動画配信)の人気が高まっているのです」と述べている。