フューチャーソース・コンサルティング 最新市場 分析レポート

Vol. 135

フレキシブルディスプレイ市場は、革新的な新製品コンセプトを創出しつつ、5年以内に2,000億ドル以上へと急増すると予想される。

2017年04月30日

広げるとタブレットになるスマートフォン、調節可能湾曲テレビ、ポップアッププレゼンテーションスクリーンといったものは、まさにフレキシブルディスプレイ技術の進歩によって可能となる製品コンセプトの革新的な新たな波のいくつかでありFuturesource Consultingの最新の調査で強調されている。現在、同産業は一般には「適合ディスプレイ」と呼ばれる、「限定された柔軟性」の段階にある。ディスプレイの形状を作り出せるかもしれないが、通常はその状態に留まり、もしあるとしてもエンドユーザーが行える操作は限定される。

しかしながら、「完全な柔軟性」のデバイスが今後1、2年以内に実現し、折り畳みと展開を何度も行えるスクリーンが可能になる。新たな材料と設計方法が技術革新を推し進め、いくつかの事例では、まったく新たな利用モデルを推進する。

CE市場では2026年までに全新規スマートフォンの4分の1以上をフレキシブルスクリーン仕様になる可能性が高く、とりわけこの特質によりスマートフォンが壊れなくなる。

製造コストが低下するにつれ、オーダーメイドの看板とプルダウンホワイトボードは、実現されるいくつかの商用B2B応用に含まれることになるだろう。

「フレキシブルディスプレイを組み込んでいる製品の市場は5年以内に2000億ドル以上に急増し、10年以内に3000億ドルに近づきます。この強力な成長が予想されるのは、堅牢性の向上、デザインの差別化、ディスプレイ製造におけるカスタマイズの容易性から、電子ペーパー、電子ファッション、家電製品などの新たな応用にまで至る、それが創出する広範な製品利益によります」と、Futuresource Consultingの市場アナリスト、デイビッド・テットはコメントする。「壊れない」製品が現実のものとなり、製造業者における返品とサービスを処理する必要性を減じ、また、オーダーメイドの看板は制作が容易になり、ユーザーに調節可能性と再利用の利点を追加的に提供できる。

「技術は、製造工程で湾曲されるが、エンドユーザーが形状を操作できない、第一世代ディスプレイから、第二世代製品へと進歩しています」と、テットは付け加える。

このカテゴリーの現在の製品例には、湾曲テレビ、サムスンの「エッジ」モバイルデバイスがある。これらは「適合」ディスプレイと呼ばれることが多い。「Futuresourceは第二世代ディスプレイを『真の柔軟性』と定義します。このディスプレイは、折り畳むことができ、展開でき、曲げることができ、あるいは、別にエンドユーザーが形状を操作し、変更できます」。

「フレキシブルディスプレイが可能にするどの設計が市場にアピールするかを見届けなければなりませんが、それとは関係なく、堅牢性の向上やカスタマイズ製造の容易性のような特性は、ベンダーによる採用を推し進めます」とテットは語る。

本リリースへのお問い合わせは、英国Futuresource Consulting社の日本での提携先である株式会社TAK・アナリティクス・リサーチ(担当:木村)までお問い合わせください。連絡先は次の通りです。
電話: 03-6408-5566 Email Address: takashi.kimura@takanalytics.com