Futuresource Consultingは、四半期ごとに世界中で行うヘッドホンに関するトラッキングの結果を発表した。最新の数字によれば、2017年の第2四半期の出荷台数は8,020万台に増加し、小売売上高を前年比で28%アップさせた。
同レポートの著者でFuturesource Consultingの市場アナリストであるZlata Jelisejeva氏は、次のように述べている。「ワイヤレスヘッドホンは最も急速に成長中のセグメントの1つで、その他の関連機能、特にノイズキャンセリングの開発を助けています。」2017年第2四半期には、ワイヤレスオーバーイヤーノイズキャンセルヘッドホンのセグメントは130万台を出荷し、42%成長しました。 Beats、Sony、Boseがこのカテゴリーの取引量の95%以上を占める。IFAでは、適応ノイズコントロールを備えた最新モデル導入により、より多くのブランドが製品を発表し、技術のさらなる前進を果たしていた。この機能を使うと、消費者がノイズレベルをカスタマイズし、アプリを使用してプリセットを定義することができるようになる。 消費者自身の手による制御がより可能になるわけで、Futuresourceでは、こうした柔軟性により、空の旅以外にも例えば毎日の通勤やスポーツ、連絡目的といった魅力的な応用が考えられるようになると予測している。
同レポートはさらに「トゥルーワイヤレス」カテゴリーも評価している。このセグメントの拡張の背後にはAppleの存在がある。第2四半期出荷台数の85%をApple製品が占めているのだ。Appleの評判はセグメントに一定の信頼性をもたらすことから、Sony、Philips、Jam Audio、JBL、B&Oを含むより多くのベンダーが、2017年第3四半期に新製品を発表した。ベンダーのなかには決定的な特長を持たないシンプルな製品を出してくるものもあるが、ベンダーによっては近接センサーやフィットネストラッカーといった機能を詰め込むものもあり、さらには電話のボイスアシスタントに接続した製品もある。機能の範囲が広いこと、また時には機能がないことにより、より大きな消費者基盤への浸透が可能になっている。よりスポーティなデバイスを好む人もいれば、洗練された高級なデザインを求めている人もいるからだ。トゥルーワイヤレスの平均価格は2016年第2四半期の219ドルから2017年第2四半期には174ドルまで下がり、競争が激化すること、また2017年には世界中における出荷台数が1,000万台超という数に急増すると予想されることから、年末までには価格はさらに下落すると考えられる。
同レポートでFuturesourceは引き続き、世界的なヘッドホンブランド大手間の世界市場における位置および出荷量からみた市場シェアを綿密に描き出している。Sony、Philips、Appleが世界出荷量の3分の1を占め、 Beats、Bose、Sonyが世界の小売売上高の半分以上を占めている。