Futuresource Consultingが発表した世界的な年末見込みによると、ワイヤレススピーカーは、2017年の家庭用オーディオハードウェアカテゴリで出荷全体の4分の3を占めた。
「ワイヤレススピーカーは、家庭用オーディオハードウェアで有力な製品となっており、2017年は出荷台数が30%以上増加し、業界の予想を超え広いカテゴリパフォーマンスを向上している」とFuturesource ConsultingのリサーチディレクターSimon Bryantは述べる。
「しかし、このショーの本当のスターはスマートスピーカーサブセグメントだ。わずか2年前に登場したスマートスピーカーは、消費者の想像力を捕らえ、まだ世界中での利用が限られているにもかかわらず、高いレベルの人気を見せている」。
リードするアメリカとイギリス
Futuresourceの推定によると、2017年に2,500万台のスマートスピーカーが出荷され、アメリカとイギリスが世界全体の販売台数の95%を占めた。「北米とイギリスの消費者は、新技術の受け入れが高く、時間を節約したり、ワークライフバランスを向上したりするガジェットに夢中になる」とBryantは述べる。音声技術の向上、機能性の向上、音質の向上、注目を集めるプロモーション活動などを組み合わせることで、力強い成長のためのすべての要素を得ることができる。
「GoogleとAmazonが戦線を張る中、急速な価格低下が起きている。スマートスピーカーは最適価格100ドルに向かっており、家庭用小売端末になる商品として家庭を引きつける目玉商品として使用され、消費者とサプライチェーンを繋ぐ様々なサービス展開が行われている。今日のスマートスピーカー競争の勝者は、将来消費者を独占できるかもしれない」。
プラットフォームの拡大
GoogleのシェアはGoogle Home製品によって四半期ごとに増加し続けているが、Amazonは依然として最も大きく、市場の80%以上を占めている。Sony、Panasonic、Harman、Apple、Samsung、Ultimate Ears、Sonosなど、音声技術のサポートを発表しているほとんどすべての主要オーディオブランドと共に、8つ以上のプラットフォームが2017年に登場した。2017年の後半には、市場で入手可能なスマートスピーカーの数が、わずか10から40以上に増加した。
「ブランドのこのすべての活動と下落するプライスポイントによって、複数台所有する人の割合が高くなっている」とBryantは言う。「それは、これまでの他のオーディオデバイス以上に明らかになっている。スマートスピーカーを所有する世帯は、2台以上のデバイスを所有する可能性が高い。特にその理由として、ブリッジングデバイスが安価な価格で提供されるようになり、ハードウェアが、それがなければ退屈な日常作業を楽しいものにしてくれるからだ」。
「音楽や動画の検索、買い物のようなレジャー活動以外にも、スマートスピーカーは、ニュースや天気のチェック、電化製品や照明のオンオフ、暖房のコントロールをより楽しくしてくれる」。
スマートスピーカーの未来
このまま行くと、2020年までに先進国市場が成熟点に達するが、新興国市場はその予測期間(2021年)を超えて堅調な伸びを見せ続けるとFuturesourceは予想している。
「複数の音声プラットフォームをサポートするスピーカーに注目している」とBryantは述べる。「消費者は、スマートスピーカーがサポートする音声プラットフォームではなく、機能セットに基づいたスマートスピーカーを選ぶことができるだろう。Sonos Oneはそれをリードしており、今年後半にはAlexaとGoogle音声プラットフォームの両方をサポートする」。
「音声インタラクションだけではコンテンツの発見に限界があるので、スクリーン付きのスマートスピーカーも勢いが増すだろう。スクリーンを組み込むことで、スマートスピーカーとタブレットデバイスの境界は曖昧になるだろう」。