ゲーミングアクセサリー市場は拡大し続けており、Futuresource Consultingの新しい調査レポートによると、2018年には世界中で7,600万台が出荷された。これは2017年から22%の増加で、ヘッドセット、スピーカー、キーボード、マウスを合わせた小売価格は31億米ドルとなる。
ヘッドセットの強烈な一打
「ゲームヘッドセットは、ユースケースがコンソールゲーマーにもPCゲーマーにも同様に魅力があり、依然として最も人気のある製品であり、昨年のすべてのゲームアクセサリーの売上高のほぼ半分を占めています。」とFuturesource Consultingのリサーチアナリスト、Luke Pearceは言う。
「この最近の成長は主に、フォートナイトとPUBGを中心としたバトルロイヤル系ゲームの人気の急増により牽引され、新規および既存のゲームプレイヤーが購入したことにより、売上は販売台数では35%、金額ではさらに大きな増加となりました。」
難しい2019年
昨年のヘッドセットの成長は今年も繰り返されるということはないだろう。Futuresourceの予測では、ゲーム機のハードウェアの周期的なトレンドにより、2019年の販売量はわずかに減少する。次世代コンソールの発売が来年予定されているため、消費者はヘッドセットの新規購入を控えている。しかし、この減少の大部分は、活発なゲーミングPCハードウェア市場と、モバイル競技ゲームの需要急増で相殺される。
APACは、eスポーツによってPCとモバイルゲームの人気が上昇し続けており、今年も成長が見込まれる唯一の地域だ。この地域は、小売価格の面では比較的低いものの、数量では西ヨーロッパを追い抜き、北米に次ぐ2番目の規模の市場となるだろう。
特に中国などの新興市場では、ハードウェアとモバイルの両方のインフラストラクチャの改善により、モバイルゲームが引き続き拡大するだろう。その人気は、利便性、コスト、アクセシビリティに支えられて、予測期間中さらに上昇することが予想され、消費者が通信と音声体験の改善により競技で優位に立つことを追求するため、ゲーミングヘッドセット市場に直接利益がもたらされるだろう。
「今後、市場は予測期間を通じて力強い成長を続けると予想しています。」とPearceは言う。「モバイルデバイスに対応するゲーミングヘッドセットは、特に開発途上地域で数量を増やす主要な推進力となり、2023年までに購入量の約8分の1を占めることとなるでしょう。2020年に発売予定の次世代コンソールも引き続き市場を前進させるでしょう。このすべての活動により、ゲーミングヘッドセットの販売台数は、2023年まで、長期にわたる着実な成長に向けて、順調に推移するでしょう。」
広まるスピーカー
ゲーミングスピーカー部門は、ゲーミングの全体的な成長に支えられて、昨年の出荷台数が7%増加し、Razer、Logitech、Creativeが市場を支配した。スピーカーは、コンピュータースピーカーと直接的に競合し、ゲーミングヘッドセットが急成長しているため、価格的には他のアクセサリと比較して低いままだ。2019年も、ゲーミングスピーカーの成長率は同じくらいだと見込まれる。米国は、アドレサブルオーディエンスの規模、高い平均販売価格、平均を超えるエンターテインメント専用スペースの広さが合わさることにより、収益シェアが最大となっている。
「マルチ画面を利用するゲーミングセットアップが増えているため、リアスピーカーを設置するスペースが不足し、サウンドバーの需要が高まっています」と、Pearceは言う。
「これはベンダーにとってチャンスです。サウンドバーは画面の下に収まります。それはコンパクト且つパワフルで、接続性が優れ、バーチャルサラウンドサウンドテクノロジーを取り入れているため、没入感のあるゲームプレイのためには魅力的です。」
依然として強いマウスとキーボード
ゲーミングマウスとキーボードの市場も成長を続け、2019年にはそれぞれ13%と11%増加するだろう。数量ではAPAC地域が最大となるが、APACの二大ゲーム市場である中国と韓国で低価格品が多いため、小売価格では北米と西ヨーロッパが上回る。
Futuresource Gaming Headsets and Accessoriesレポートは、ヘッドセット、スピーカー、マウス、キーボードなどの市場の規模と将来の成長可能性を評価します。市場の発展に貢献する主要な要因とともに、このカテゴリーの競合状況が検討されています。数量および価格の両面について2017年から2023年までの市場予測が提供されます。