– 家庭用のスマートセキュリティ装置、監視装置、照明器具全体が今年になって急拡大し、全世界の出荷ベースで 1 億 2,000 万台に達する勢いである。この数字は、この分野に関する Futuresource Consulting の最新レポートによるもので、消費者の状況が変化していることを示している。
Futuresource Consulting のマーケットアナリストである Julian Issa 氏は、「ステイホーム対策によって、家電分野にも引き続き影響が及んでいるため、スマートホーム分野も、かなりその恩恵に預かっています」と述べている。
「当社の調査では、火災探知器と照明器具が大きく伸びています。今年度は台数ベースでそれぞれ 44% と 40% 拡大すると予測しています。多くの消費者が自宅で過ごす時間が長くなったため、火災または煙に対する対策を強化し、自動化や快適さの向上に役立つ機器に重点を置いているからです」
「ただし、監視カメラや施錠、インターフォンなどのセキュリティ製品に対する需要は予想を下回っています。現在、多くの家庭では自宅で過ごす時間が増えているため、これらの機器の必要性をあまり感じていません。一般的な見方はこのとおりで市場も縮小していますが、当社ではこの分野は依然として今後も拡大していくと見ています。スマート ホーム エコシステムの中で消費者が最も関心を持つ分野がセキュリティであり続けることは間違いありません」
主要な地域におけるスマートホームの状況
北米が引き続きスマートセキュリティ装置、監視装置の需要拡大を牽引していて、中国が続いている。また、西ヨーロッパ以外のほとんどの地域で導入初期段階から拡大が続き、中東およびアフリカ、イタリアなどの開拓途上の市場では、2020 年における台数ベースの拡大率が 50% を超えると思われる。東ヨーロッパ、中南米、アジア太平洋地域の市場もまだ開拓途上である。
スマートサブスクの登場
「サブスクモデルが市場に浸透し始めています。」と Issa 氏は述べている。「特に監視カメラとインターフォンのメーカーにおいて顕著です。毎月定額を継続的に課金できるというモデルは、家電メーカーにとって魅力的であり、スマートホーム分野も例外ではありません。さらに、監視カメラなどのセキュリティ装置を契機にして、通信会社、公益事業会社、保険会社などのサードパーティのサービスプロバイダーも家電市場全体においてシェアを伸ばしています」
スマートな未来への期待がさらに拡大
Futuresource は、セキュリティ装置、監視装置、照明器具、ハブ、電力装置、空調装置を含むスマートホームエコシステム全体で、2020 年から2024 年までの CAGR(年平均成長率)が 17% に達し、小売価格が引き続き上昇すると予想している。
スマートセキュリティ装置、監視装置、照明器具に関する Futuresource の予測レポートは、スマートハブ、電力装置、空調装置に重点を当て、第 4 四半期の後半にリリースされる予定。