2013年6月英国ロンドン発―英国市場調査会社FUturesource Consulting社は「今年デジタル・メディア・アダプター (Digital Media Adapter:インターネットやIP接続された機器からコンテンツデータをテレビへと転送する機器) は40％に迫るまでに成長し、その市場は2017年までに順調に成長し2倍の規模になるだろう」と新業界レポートとして伝えている。
「この市場では2012年世界全体で1300万ユニットのDMAを出荷していて、その半分近くを米国が占めています」とFuturesource ConsultingのリサーチアナリストWill Pratt氏は語っている。「Apple TVの継続的な成功や、Rokuの台頭、そしてNetflixやHulu Plusといった主要なコンテンツサービスを楽しむ機器への潜在的な需要に後押しされ、今後数年間、この市場は順調な成長を見せるでしょう。」
中国は世界第2位の市場で、昨年の世界全体の出荷数の17％を占めており、2017年までには30％まで伸びるとFuturesourceでは予測している。
西欧州は、昨年の出荷数の15％を占め中国の後にぴったり続いており、2017年までに年複利成長率で7％の成長が期待されている。
「事業会社や小売業者は、DMAの機能や利点について簡単に伝えることができなかったため、これまでDMAの販売は難しいとされてきました」とPratt氏は語る。「多くの場合、この機器は、テレビ関連機器とは違った専門的ネットワーキング製品群に限定されていました。これが問題を悪化させていました。しかし、ネット接続されたテレビが増加するにしたがって、私たちはこの機器のコンセプトを、古いテレビをアップグレードしてネット接続し、新しい魅力を作り出すことなのだと考えています。」
「今でも個人的なメディアファイルをデバイス間でやり取りすることが購入動機ですが、重要なのは消費者が自分でコンテンツを所有する必要は無く、コンテンツプロバイダから直接コンテンツをストリーミングする方法へとシフトしているということです。この傾向は、ますます加速するブロードバンドの速度やオンデマンドサービスが幅広く利用できるようになったことに後押しされています。また、デジタル画像を大画面に表示する消費者もいますし、これはもう1つの機能として根強い人気を持っています。」
Futuresourceの新しいデジタル・メディア・アダプターのレポートでは、IPビデオを大画面での表示に適したHDMやアナログビデオに変換することが可能なネットワーク接続デバイスのみに焦点を当てている。このレポートでは、専用オーディオストリーマーは除外されている。また、逆に映像信号をIPに変換し、ネットワーク経由で他のデバイスに送ることを目的としたSlingboxや同様の製品は除外されている。
