2013年12月英国Dunstable発―無線、スマートウォッチ、活動追跡器、ウェアラブルGPS、心拍数モニター、スマートグラスから構成される消費者用ウェアラブル電子機器セグメントは急成長期を迎えており、2013年には80億ドルの市場規模になることがFuturesource Consultingの最新調査で明らかになった。
「多くのウェアラブルデバイスは現在、他のスマート機器、とりわけスマートフォンの付属的なデバイスとなっています」としたうえで、「予測期間を通して、概ねこの傾向が続くとみています」と、Futuresource ConsultingのリサーチアナリストであるOliver Rowntree氏は述べている。
「フィットネス関連のデバイスは最も成熟している市場で、2013年に予想されている市場規模の97%を占めています。ただし、この割合はスマートウォッチやスマートグラスのカテゴリーが成長し、動作や活動を追跡・分析するセンサーを内蔵した製品が出荷されるにつれて劇的に低下し、フィットネス専用製品の機能を一部共食いするでしょう。」
「接続環境にある時計のカテゴリーは、予測期間を通してウェアラブル技術の中で成長が最も顕著な部類です。Futuresourceの予測では、無線時計とスマートウォッチを合計した市場は2013年に90万ユニットとなり、このうち60%以上をスマートウォッチが占めます。」
スマートウォッチの成長は、AppleやLGがスマートウォッチに移行することによるCE(消費者電機)メーカーと、スマートな機能をそのデバイスに統合することを目指す時計会社双方からの新規参入によってもたらされるだろう。
スマートグラスはこのレポートの中では最も遅れているウェアラブルのカテゴリーにあるが、これは現時点で同製品が商業的に実用化されていないことによる。そのため、Futuresourceではスマートグラスの市場はGoogle Glassがリリースされる2014年に初めて出現すると予想している。
調査結果によると、Futuresourceは2014年に100万弱のスマートグラスが販売され、2017年までには約700万になると予測している。この時、小売総額は20億ドルとなる。この予測に際しては、2015年までに多くの主要CEブランド企業が参入していることを前提としているが、当初の利用は消費者の中でもニッチな層、技術に馴染みのある層に限られるだろう。
「スマートグラスに関して1つの大きな問題は、このデバイスが持つ自立度です。このデバイスが別のグラスとペアで使われるのか、スタンドアローンで使われるのか、ということです」としたうえで、「さらに、ウェアラブルデバイスがスマートフォンなど別のデバイスの機能の大半を満たすほどでなければ、新興市場における利用は限定的になるでしょう。フィットネス専用ウェアラブルについて言えば、スマートフォンの機能がなければニッチな贅沢品にしかならないでしょう」と、Rowntree氏は述べている。
大局的に見た場合、消費者の認知度や受容度が高まるにつれて、ウェアラブル電子機器セグメントは成長を続けることになる。そしてFuturesourceの調査では、2017年にかけての市場価値を約200億ドルで固定化している。