英国市場調査会社Futuresource Consultingが行なった最新の調査によると、西欧の一般消費者向けフォトブック市場は、2013年の2,500万ユニットという予想を超え、2014年にはほぼ2,700万ユニットの販売数を達成しようとしている。
Futuresource Consultingで上級市場アナリストを務めるJeremy Wills氏は次のように語る。「西欧のフォトブック市場は着実な成長を続けており、短期的にはバイラル マーケティングと消費者のサービスに対する認知度の上昇によって、成長はさらに続くでしょう。この成果は業界がマーケティングに費やした大きな支出によるところが大きいです。しかし、Futuresourceの予測では、市場への新規参入ユーザーの減少により、2017年までに成長の減速が始まるでしょう。」
「2013年を振り返ってみると、競争や販促活動によってフォトブック全体の平均小売価格は先述の予測に沿う形で下落していたはずだと当社は考えています。2012年の平均価格は30.70ユーロ弱に下落したため、2013年には西欧全体で再び約2%下落して30.20ユーロ強になると当社は予測しました。この下落は今後数年間継続するはずですが、以前の予測よりも限定されたペースの下落になっています。」
オンライン注文というルートが一般消費者向けフォトブック市場では支配的になっている。「オンラインで注文して家に配達」のケースが2013年のフォトブック注文の71%を占めており、「オンラインで注文して店頭で受け取り」のケースが22%を占めている。しかし、フォトブックの店舗内製造が増えるにつれて、フォトブックの店頭注文も増加するものと見られており、ドイツはこのトレンドの先頭を行っている。
2013年、フォトブック市場では業界内でいくつかの重要な動きが見られた。Snapfishはベネルクス諸国とスペインでの事業をPixumに渡したものの、西欧での基盤を固め、ドイツのフォトブック市場には2013年第4四半期に、垂直統合型の商業印刷会社Flyeralarmが参入した。
Wills氏はこう続ける。「当社が期待しているのは、より大きなフォトブックの在庫管理ユニット、銀塩写真を使ったフォトブック、そして販促活動の縮小によって、価格の下落を緩やかなものにし、2016年における市場価値を8.3億ドル近くにまで上昇させることです。」