2014年6月10日英国Dunstable発―教育技術分野の調査でトップレベルの実績を誇るFuturesource Consulting社の新市場調査によると、昨年世界的な教室内における教育技術に費やした費用は130億ドルにもなり、2012年より11%上昇した。
今回の調査は、モバイルPC機器、教室用ディスプレイ (プロジェクターおよびインタラクティブ・ホワイトボード等) および補助機器 (ビジュアライザー、投票システム、ボイス・アンプおよびその関連機器) について行い、この市場が2018年からそれ以降に向け成長を続けることを明らかにした。
「他の多くのテクノロジー市場が停滞しており、世界中で教育予算の削減が続いているなか、教育技術は役割を果たし続けている」 Futuresource Consultingの上級マーケットアナリストColin Messengerは語る。「今回の年間戦略レポートでは、多くの成長が見込まれ全分野の価値が2018年までに190億ドルになり、2013年から2018年の年平均成長率 (CAGR) は8%になることも示した」
モバイルPCの継続的な拡大
教育技術における全体的な支出の上昇は、まずモバイルPC (ノート、タブレット、ネットブック) 市場の高まりによりもたらされ、今や全体の62%を占める。
タブレットおよび一対一型学習プログラムの急上昇は、まずiPadおよびiPad Miniによりもたらされ、この12ヶ月話題を独占していた。特にアメリカ地域において、iPadの売上は市場額の一端を占めていた。タブレットPCも、先の予測期間を超えて急成長が予想されるが、トルコのFATIHプロジェクトのような大規模なものや、韓国、インドおよびタイでの入札が行われるためである。多くの国はクロームブックの導入も行っている。
さらにタブレット市場の拡大は、教室用ディスプレイとタブレットのインタラクションの普及にも拍車をかけ、この傾向はAV機器およびITソリューションの統合をもたらすであろう。
教室用ディスプレイ分野
昨年140万枚のディスプレイを教育関連に対して売り上げた。プロダクト・ミックスは変容を続け、インタラクティブ・フラット・パネルは4倍以上増加している。新モデルの急増や新しいベンダーが市場へ参入し、特に伝統的にこの分野で優位性を保っていたIWBベンダーにとって、より競争が激化してきている。
インタラクティブ・フラット・パネルは、教室向け技術市場でもっとも成長が見込まれ、2013年から2018年の年平均成長率 (CAGR) は11%と予測される。
「教育分野はデジタル化を続けているため、ハードウェアだけでなく多くの要望に答えていく必要がある。ハードウェア・アクティビティからソフト、コンテンツ、インフラおよびサービスへの展開が重要である」とMessengerは述べた。