2014年9月1日英国Dunstable発―Futuresource Consultingによれば教育、企業の場における双方向ホワイトボード(IWB)と双方向フラットパネルディスプレイ(IFPD)の売上は2014年第2四半期(Q2)にほぼ27万台に到達した。この水準は前年Q2と同レベルであるが、勢いのなかったQ1と比べると伸びたことがFuturesource Consultingによる最近の四半期調査で明らかになった。
「双方向ホワイトボードから双方向フラットパネルへの製品シフトの勢いが増していますが、まだ全ての国で急増しているわけではありません」としたうえで、「IFPDの数量が顕著になっており、世界で販売されているディスプレイの4分の1を占めています。最近のISTEカンファレンスでIFPDを披露したベンダーは9社ありましたが、これも将来の成長につながるとみています」と、Futuresource ConsultingのシニアマーケットアナリストであるColin Messenger氏は述べている。
アジアは支配的、米国は補助金支給、しかし勢いは緩やか
アジアでは前年同期比12%増とQ2に勢いを取り戻したが、特に中国は同18%と堅調な伸びであった。アジアは今でも15万台超で市場を支配している(グローバルなシェアの3分の2)。今後5年間についてもアジアは最大シェアを有する地域となることが予想されており、2018年のシェアは40%を超えるだろう。
米国でのディスプレイ販売台数はほぼ5万台に達し、同11%の減少であった。それまでの四半期が20%減であったことからすると顕著な改善ではあった。すでに教室の半分超はすでに双方向ディスプレイを採用していて現在の普及率は60%、この数字は2018年までに74%になると予想している。
EMEAは順調
EMEAは昨年の実績を下回ったが、その要因は主としてロシアでの販売数量低迷による。ロシアの販売は予算削減、為替レート、新たな入札規則による影響を受けた。
トルコにおけるFATIHプロジェクトの第2フェーズがいま始まったこともあり、Futuresourceでは、今年EMEA地域で販売される全体量の3分の1超はトルコが占めると予測している。
英国では、双方向パネルディスプレイが双方向ホワイトボードのシェアを顕著に奪っており、金額面での急速な成長をもたらしている。
グローバルな展望
Futuresourceによる調査の最新ラウンドでは、双方向ホワイトボード、双方向フラットパネル、双方向プロジェクターのディスプレイ技術全体が2018年までに130万台になると予測している。しかしながら、これら3つの製品の採用率は国や地域によって大きく異なる (Futuresourceでは、67か国について3つの技術の比較を行っている)。
「世界の学校では2013年に700万台のタブレット端末が購入されました。これが教育関係予算の争奪につながったのは間違いありません」と、Messenger氏は述べている。
「企業による採用のスケールを見ると、ここに新たな機会が数多く現れているのが分かります。今後、企業セクターは最も高い成長を実現し、2017年までに24%増加するとみています。成長が著しいのは米国、英国、ドイツ、スウェーデンなどの先進国でしょう。」
Interactive Displays Quarterly Market Track(双方向ディスプレイに関する四半期市場追跡調査)は、ベンダーによる実際の販売データに基づく包括的な調査である。ここでは教育と企業の場における双方向ホワイトボードと双方向フラットパネルの両方を対象としている。