2014年11月5日英国Dunstable発―ウェアラブル技術に対する消費者の需要が急速に増加している。世界におけるQ3(第3四半期)の出荷数量は1,270万台、前年同期より40%増加したことがFuturesource Consultingの最新四半期調査で明らかにされた。
「ウェアラブル市場はまさしく注目すべき市場です。あらゆるウェアラブルのカテゴリーを合わせた今年の総販売数量は5,200万台、2013年比32%増を予想しています」と、Futuresource Consultingで市場アナリストをしているOliver Rowntree氏は述べている。
「年間売上の多くはクリスマス前の期間にもたらされるので、Q4では事の次第を見届けることができるでしょう。ウェアラブルの技術系企業は消費者向けにギフト用途としての魅力を訴えており、当社では年間活動の39%がQ4に落ちるとみています。さらに先を展望すると、スマートウォッチがますます採用されるようになり、2015年には成長ペースが加速するでしょう。その結果、来年の成長率は44%に達し、出荷台数は7,400万台になるでしょう。」
ウェアラブルのカテゴリーには、普及度の異なる製品がいくつか含まれるため、市場に及ぼす影響力も異なる。Futuresourceでは全般的なカテゴリーで堅調な成長を見込んでいるが、それは全てのウェアラブル製品に言えることではない。
「ウェアラブル市場に占めるフィットネスの規模が相対的に大きいことからすると、このブランドの展望は引き続きフィットネス関連企業に左右されるでしょう」としたうえで、「大手のCEライバルが現れたにもかかわらず、Fitbitは活動トラッカーの面でその圧倒的な強さを効果的に確実なものとしています。Samsungは生まれたばかりのスマートウォッチ市場で他を圧倒する位置にあるほか、Garminは伝統的なフィットネスのカテゴリーで強力なリードを保っています」と、Rowntree氏は述べている。
Futuresourceでは、活動トラッカーやスマートウォッチなど新興分野と比べて、伝統的なフィットネスの今後の成長は相当落ち着いたものになるとみているほか、万歩計は急速に減速していくだろう。
「当社では、予測期間中、コネクテッドウォッチ(スマートウォッチと無線時計の機能を取り入れたもの)の成長が急速に高まり、2018年までに計8,300万台の出荷がなされるとみています」と、Rowntree氏は述べている。
Futuresourceは、コネクテッドウォッチの市場に2015年に参入するAppleの影響力が相当大きなものになると予想している。Apple Watchは同社のプレミアムブランドというポジショニングから利益をもたらすのに好位置にあるほか、その美しさは、ウェアラブル技術がテクノロジーとしてだけでなく宝石のように身につけられるようになる水準と合致している。
「長期的な成長は、既存のウェアラブル製品についていかに説得力のある使用例があるかにかかっています。当社ではウェアラブル市場は有望とみていますが、ウェアラブルの使用モデル、そして、このカテゴリーの存在意義が高まるかどうかについてはまだ不確実性が残っています」と、Rowntree氏は述べている。