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CEATECからのお知らせ

CEATEC AWARD 2025
総務大臣賞・経済産業大臣賞・デジタル大臣賞
新設のモビリティ賞を含む部門賞がそれぞれ決定

CEATEC AWARD 2025はSociety 5.0の実現を目指し、新たな価値と市場の創造・発展に貢献、関係する産業の活性化に寄与している優れたプロジェクト、技術、製品、サービス、またはそれを支えるソフトウェア、アプリケーション、コンポーネント、デバイス等を表彰するもので、CEATEC AWARD 2025 審査委員会による厳正な審査により選出されました。 CEATEC AWARD
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総務大臣賞

シャープ株式会社
General Exhibits|ブース番号:3H223

電子制御式フェーズドアレイアンテナ搭載
小型・軽量LEO衛星向けユーザー端末試作機

総務大臣賞 電子制御式フェーズドアレイアンテナ搭載 小型・軽量LEO衛星向けユーザー端末試作機 シャープ株式会社

左:実証実験を行った衛星通信試験場(フランス・トゥールーズ)

右:地上局用フラットパネルアンテナ試作機

【案件概要】
スマートフォンの設計で培った小型・軽量化技術や通信技術を活用し、建機・農機/船舶/車/ドローンなど、様々な用途へ応用可能な、電子制御式フェーズドアレイアンテナ搭載小型・軽量LEO(Low Earth Orbit 低軌道)衛星向けユーザー端末試作機。
【選評】
LEO(Low Earth Orbit 低軌道)衛星通信は、海上や山間部などセルラー通信が繋がらないエリアでの活用が期待されている。国内はもちろん海外でも高いニーズがあり、ユーザー端末においてはメイドインジャパンとしての小型軽量かつ高品質が求められている。シャープではスマートフォンなどで培った技術や知見により、既存のLEO通信端末と比較して大幅な小型、軽量化を実現した。衛星はもちろん、HAPS(High Altitude Platform Station)※注1やドローン、航空機など小型軽量で省電力な端末のニーズは高い。5G NTN(Non-Terrestrial Network)※注2にも対応し、2030年以降の規格共通化を目指す。今後の社会インフラを支える技術として高く評価され、次世代通信規格において日本の存在感を示せる将来性に大きな期待が寄せられた。

【注1】 HAPS(High Altitude Platform Station):
地上20kmの成層圏に滞空する無人航空機を用いた「空飛ぶ基地局」のこと。

【注2】 5G NTN(Non-Terrestrial Network):
HAPSや通信衛星などを多層的に繋げて基地局として利用し、地上の電波が届かない場所でも5G通信を可能とするネットワーク。現在、IoT NTNとNR-NTNの2つの規格がある。

経済産業大臣賞

株式会社 NTT ドコモ
General Exhibits|ブース番号:1H007

“痛み”の共有による相互理解の深化を実現するプラットフォーム

経済産業大臣賞 “痛み”の共有による相互理解の深化を実現するプラットフォーム 株式会社NTTドコモ
【案件概要】
言語化が難しい要素の一つである"痛み"を他人と共有することを可能にした世界初※の基盤技術。人が感じる身体的・心理的な痛みを他者に伝えるのは難しく、これまでは個人の主観に基づく推測に頼らざるを得ない場面も多く、客観的な理解が困難でした。本技術により、相手の痛みを自分ごととして体感・理解でき、医療におけるコミュニケーションの質の向上やカスタマーハラスメント・SNS などの誹謗中傷の対策などに貢献します。
※出典:NTT ドコモ応募資料
【選評】
客観的評価が難しいとされた人が感じる"痛み"を数値化し、他者が理解できる形で共有する世界初の技術。同じ刺激でも人によって感じ方が異なる感覚を脳波で解析し、数値化することで共有を可能としている。現時点では外的なものに限定されるが、将来的には内面的・心理的な痛みの検知、嗅覚や味覚の刺激への応用も目指している。「人間拡張基盤」という蓄積されたデータをもとに共有元と共有先の個人差を比較・評価し、共有先にとって最適化された形で感覚や動きを共有するオリジナル技術や、そのプラットフォーム化が評価された。身体的痛みに対する治療に限らず、カスタマーハラスメントや誹謗中傷等による心理的ダメージの検知・評価、スポーツ分野でのトレーニング最適化やエンターテインメント分野での応用など、可視化されにくい領域での幅広い用途も見込め、社会的なインパクトやユニークな着眼点、共創の可能性といった将来の活用性に大きな期待が寄せられた。

デジタル大臣賞

株式会社村田製作所
General Exhibits|ブース番号:2H325

AI時代の信頼できる音声入力を実現するマスク装着型デバイス mask voice clip

デジタル大臣賞 AI時代の信頼できる音声入力を実現するマスク装着型デバイス mask voice clip 株式会社村田製作所
【案件概要】
大規模言語モデル(LLM)の進化により、自然言語での操作や記録・入力業務を行う未来が現実味を帯びる中、本デバイスはその前提となる「信頼できる音声入力」を構造面から実現します。マスク表面の微細な振動を圧電フィルムセンサで検出することで、騒音下や複数話者が同時に発話する環境でも、話者本人の音声のみをリアルタイムかつ高精度に抽出。医療・製造・保守点検など、多様な現場でのAI 活用を後押しする技術です。
【選評】
騒がしい環境でも話者の声だけを正確に捉える、音源選択性とノイズ耐性とを構造的に両立させているという特徴を持つ。マスクの内側に取り付けられたセンサが発話の振動を直接検出することで、高品質な音声信号の取得を可能にしている。騒音環境下で音声認識の向上など、話者の声だけを認識することにより既存のノイズキャンセル技術を上まわる音声入力の向上が期待できる。製造業や病院といった、騒音環境下やマスク着用が必要な状況での音声入力の次世代インタフェースとして、その活用性が大きく評価された。これまではマスク着用時の発話、音声認識において課題があったが、本デバイスによりマスク着用がネガティブ要素にならないほか、マスクデバイス以外でのソリューションやサイレントスピーチへの応用など、将来的な可能性にも期待が寄せられた。

イノベーション部門賞

  • 株式会社ジャパンディスプレイ
    General Exhibits|ブース番号:2H202

    様々な素材をタッチパネルやスイッチに変えるセンサー / ZINNSIA(ジンシア)

    【案件概要】
    本製品は、木材・石・布・石膏ボードなどの素材を介してセンシングできる革新的な超高感度タッチセンサーです。例えば床裏面に設置するだけで、足で床を踏むと照明が点くといった直感的な操作が可能になります。センサーはシート状で、素材の裏に貼るだけでよいため、形状や用途に応じた柔軟な設置が可能です。素材の質感や美しさを損なうことなく空間デザインの自由度を高め、これまでにないインタラクティブな体験を実現します。
    【選評】
    スマートフォンのタッチパネルディスプレイなどと同じ静電容量方式ながら、高感度、低ノイズ、高速応答性のセンサーで、10cm以上の厚みがある材料でもセンシングを可能とする。厚い木材・プラスチック・レザーなど、様々な素材や形状を活かしたままで操作ができることにより、タッチセンサーの用途や操作性を拡大する。「これがスイッチ(操作パネル)なの?」という驚きを求めるアミューズメント分野や、自動車の内装の一部が操作パネルとなるインテリアへの埋め込み、住宅設備ではホームオートメーションのトリガーとしてなど、日常にあるあらゆるものがタッチパネルになる。新たな用途、サービスを生み出すブレイクスルーになるポテンシャルが評価された。
  • 国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)
    General Exhibits|ブース番号:1H009

    多言語同時通訳とマルチスポット再生技術

    【案件概要】
    AIを活用し音声認識した結果を同時通訳者のように文より短い単位(チャンク)に分割・翻訳する多言語同時通訳と、特定エリアに特定の音を届けられるマルチスポット再生技術を採用した複数のスピーカーを組み合わせることにより、連続した発話を高速・正確に翻訳し画面に表示させるとともに、それぞれの言語の合成音声を各言語のエリアに同時に届けることを実現しています。
    【選評】
    高精度、低遅延の多言語翻訳システムと16chスピーカーによるマルチスポット再生を組み合わせたソリューション。一つの音声を多言語に同時翻訳、同時再生させ、マルチスポットスピーカーにより、届けたい人に届けたい音を再生する。AIを活用した複数人数を対象とした多言語同時通訳と、ノイズキャンセルの技術を応用したスピーカーで、届けたいエリアに音声を出し分ける。すでに大阪万博での同時通訳アプリなどにも応用されているなど、社会実装が進んでおり、訪日客の満足度を高め、かつインバウンド需要を地方に大きく拡大させるテクノロジーであると評価された。
  • TDK株式会社
    General Exhibits|ブース番号:6H180

    エッジ向けアナログリザバーAIチップを用いたリアルタイム学習機能付きセンサシステム

    【案件概要】
    生成AIによるクラウドAIへの依存による電力消費とレイテンシの遅延はAIの発展の大きな障害になっています。リザバーAIは人の脳の小脳を模倣したデバイスであり、ロボットやヒューマンインタフェースなど時系列の情報処理が得意です。リザバーAIはリザバー部分に自然現象を用いることで学習する部分を小さくでき、エッジでAIを使いながらリアルタイム学習によってユーザーの個性に合わせたセンサへの応用が可能です。
    【選評】
    AIの活用が進むことで、世界的な電力需要の増大と通信遅延が課題となっている。そのため、クラウドだけでなくエッジ側にも省電力かつ低遅延なリザバーAIが求められている。本ソリューションは、人間の脳に例えると小脳の動きに似た動作のAIで、大脳にあたる処理をするニューロモルフィック素子であるスピンメモリスタ※と併せて省電力、低遅延、高速処理の実現に至った。ロボット関連のセンサ、ヒューマンインタフェースなど反応速度が求められる分野での活用が見込まれ、将来的な新しいイノベーション、AIの活用の幅が広がることへの期待が寄せられた。
    ※人間の脳のシナプスを模倣したアナログ素子。CEATEC AWARD 2024 イノベーション部門賞授賞
  • 株式会社日立製作所
    General Exhibits|ブース番号:5H220

    次世代AIエージェント「Frontline Coordinator - Naivy」

    【案件概要】
    製造・点検・保守など現場の作業判断を支援するAIエージェント「Naivy」を開発。ワーカーの作業効率向上と負荷軽減の両立のため、AIをフィジカル領域に適用可能にしました。現場でリアルタイムに生じる事象をAIで解析し、独自のメタバース空間に蓄積したドメインナレッジと比較することで、対処すべき機器を特定し、状況に応じた作業手順を、直感的に分かりやすくナビゲーションする世界初※の技術を実現しました。
    ※出典:日立製作所応募資料
    【選評】
    これから加速する労働力不足、経験者不足に対応し、非熟練者に向けて熟練者の技術、知識を支援するAIエージェント。現場で発生するトラブルや困りごとなどに対して、熟練者の技術・知識といったメタバース空間において蓄積生成された必要な情報を、3Dで再現して分かりやすく現場に提供する。主に保守点検作業への活用に特化することで、熟練者不足への対応としてのナレッジ化や技術継承などにとどまらず、リモートによる複数現場管理の効率化、現場作業者の心理的負担の軽減ややりがいの醸成など、多様な課題解決への貢献性が評価された。
  • ヤマハロボティクス株式会社/産業技術総合研究所/東京理科大学
    General Exhibits|ブース番号:4H220

    AIの進化に貢献する、環境配慮型チップオンウエハダイレクト接合技術の開発

    【案件概要】
    ポスト5G社会に必要な先端デバイスを実現するには、複数の半導体チップをダイレクト接合技術により、チップオンウェハで3次元実装する必要が有ります。しかし従来は、ウエハダイシング後の半導体チップ表面に異物が残留し、接合品質に影響を与え、実用化の障害となっていました。本事業では、半導体チップ表面を清浄に洗浄・前処理し、それを完全非接触でハンドリングする技術開発を行いました。この技術成果を発表します。
    【選評】
    AIモジュールの高速化・高性能化のため、半導体やキャッシュメモリの多層化と集積化が進められ、ダイレクト接合という新しい技法も用いられるようになったが、ダイシング後のチップ表面に異物が残留し歩留に課題があった。本技術は、超音波非接触ハンドリングと水素水マイクロバブルによる異物除去のシステム化を実現している。半導体産業全体の進化と活性化に貢献する要素技術として評価され、今後の実用化に期待が寄せられた。
  • リンナイ株式会社
    General Exhibits|ブース番号:1H318

    入浴中の心拍センシング

    【案件概要】
    持続的な健康で豊かな暮らしの実現に向け、入浴という毎日行う行為の中での心拍のセンシングを起点として、心身の状態を予測し、浴室での見守りやユーザーに合った入浴方法、癒し、生活習慣を提案していきます。そのための浴槽内心電計測モジュールとなります。
    【選評】
    毎日行う入浴習慣の中で心拍をセンシングし、心身の状態を予測する。入浴中の非接触かつ無意識のうちに行われるセンシングによって、体調の変化を記録し健康的な生活提案や入浴の仕方を提案する。心拍のほか体温上昇なども検知でき、のぼせを事前に検知する、浴槽で起こり得る事故を未然に防ぐ、危険を通知するなどの高齢化社会における見守りといった、癒しにとどまらない日常の健康課題に対応できる技術である点も評価された。

ネクストジェネレーション部門賞

  • TouchStar (東北大学事業化プロジェクト)
    ネクストジェネレーションパーク|ブース番号:5H322

    触れて感じる、次世代の4D映像体験

    【案件概要】
    スマートフォンのバイブレータの常識を越える、自然でリッチな触覚体験を再生する次世代の振動提示を実現しました。大学研究発の独自アルゴリズムにより、高周波から低周波まで幅広い触感を忠実に再現し、映像や音声に臨場感ある体感を付加します。スマートフォンとデジタルサイネージを融合した新しい体験型コンテンツを初公開すると共に、アーティストの技能や息づかいまで感じる新しい体感コンテンツの可能性を示します。
    【選評】
    東北大学発の事業化プロジェクトとして始まったTouchStarは、「触覚体験をアーカイブし、共有できる世界を創る」をビジョンに掲げ、創業に向けて準備を進めている。音響信号から触覚信号を自動生成し、スマートフォンに搭載されているバイブレーション機能のような振動周波数の幅が狭いデバイスでも、よりリアルな体験に変換する。映像・音声との融合により触覚が新たな体験を創造し、またスマートフォン以外の他のデバイスでの活用も含め、社会的・文化的価値を生み出す将来的な可能性に期待が寄せられた。
  • ロート製薬株式会社/株式会社フツパー
    ネクストジェネレーションパーク|ブース番号:6H150

    リアラボAI ― 探索からラボ実験まで、研究の現場を動かす自律型AIエージェント

    【案件概要】
    「ヘルスケア・バイオ分野向け 標的探索AIオーケストレーター」:
    標的探索を必要とするあらゆる研究開発領域に対応するAIエージェント。研究者の意図を理解し実験設計を自動作成、公共データベースから最適な遺伝子発現データを自動で発見・評価。その後、クラウド上で大規模なバイオインフォマティクス解析をシームレスに実行。生成AIが全工程を管理・自動化することで、専門知識を問わず、迅速かつ再現性の高い薬剤標的候補の探索を実現。ロート製薬にて実用性を実証済み。

    「デュアルエージェントAIによる処方設計と実験実行の自律化」:
    処方研究とロボット実験を統合し、研究者が自然言語で指示するだけで「設計→計画→実行→記録」を自動生成するAIプラットフォーム。単なる研究レベルの試行ではなく、実験ロボットの複雑な制御ルールをAIが解釈・変換し誤操作を防止、再現性・安全性を担保しつつ実運用に耐える仕組みを構築。化粧品・医薬・化学・食品など多領域に展開可能で、共同開発者であるロート製薬にて既に実用性を実証済み。
    【選評】
    創薬など、ヘルスケア・バイオ分野ではAIの活用が進んでいる一方で、属人化しがちな研究開発環境では効率化等の課題が残っている。研究プロセスの前処理から取得したデータの解析まで、工程を一気通貫でAIがサポートすることで、膨大なデータベースの中から対象のデータを見つける、難解なツールを使いこなす、実験の設定と機材操作など、経験や知見といった練度を要する業務から解放し、研究者の有する知識や実験機材の有効活用、投資対効果を高めることを可能とした。年々高コスト化する同分野において、AIエージェントによる研究開発の加速とラボオートメーションによる経済効果、それによる医療の進化と高速化などに貢献するものとして、高く評価された。なお、審査委員会の判断により、「ヘルスケア・バイオ分野向け 標的探索AIオーケストレーター」と「デュアルエージェントAIによる処方設計と実験実行の自律化」を合わせた授賞とした。

コ・クリエイション(共創)部門賞

  • RNA共創コンソーシアム
    パートナーズ&グローバルパーク|ブース番号: 4H213

    ビューティ&ヘルスケアを変革する、産業を越えた共創
    ーRNAで繋がる花王・アイスタイル・キリンによる未来創出ー

    【案件概要】
    美容健康市場においては、幅広い商品提案がなされ市場は伸長しています。一方で、消費者視点では、膨大な商品や情報が溢れかえり、自分に価値あるものを選ぶことが難しくなっています。我々は、業界/業種を横断した商品選択・提供が可能な仕組みを提供します。新たに開発した、遺伝子発現情報に基づいた分類(肌遺伝子モード判定)技術と日本最大の美容プラットフォームや美容健康の大手メーカーとの共創で社会変革を推進します。
    【選評】
    皮脂に含まれるRNAは、食生活やストレス、紫外線などの環境要因で変化することが、「皮脂RNAモニタリング」によって可視化された。顔面の皮脂中にRNAが例外的に安定して存在することから、これまでの侵襲的行為(採血や切除等)を伴うRNAの計測が非侵襲で行えるようになり、ヘルス&ウェルネス領域への活用が進むようになった。現状では、スマートフォンのカメラによる自撮り画像から、RNA解析データをAIによって分析推定し、その時の肌に応じたコスメを選べるサービスを協業先のアプリに搭載するなど、社会実装も進んでいる。共創によって生まれたイノベーションであり、また今後の共創拡大や活用先が広がる可能性も想定され、化粧品メーカーなど業界全体の底上げも期待できるなど、コ・クリエイション部門賞に相応しい技術として高く評価された。

モビリティ部門賞

本年度のジャパンモビリティショー2025(10月30日(木)〜11月9日(日)・東京ビッグサイト)のスタートアップ出展者のうち、実用化可能性や社会貢献度が評価された企業に「CEATEC AWARD 2025」を贈呈します。

Humonii
Humonii(ジャパンモビリティショー 2025 スタートアップ出展者)

フィーリング

【案件概要】
車いすユーザの3 名に1 名はうつ病を患う傾向があり、精神面への負担は甚大です。そのため、当事者が自己効力感を抱き主体的な生活を送るための支援が必要です。我々は、体幹を使った操作のハンズフリー半自動車いす「Feeling(フィーリング)」 を届けることで、入院時から退院後の自己実現までの主体的な未来を一気通貫で支援します。
①病院や介護施設での主体的な院内生活、②担える仕事の拡大、③スポーツや娯楽への参加などを支援します。
【選評】
超高齢化社会に突入した日本では、今後車いすユーザの増加が見込まれている。高齢者以外でも傷病後の機能回復の過程で車いすが必要になる場合がある。そうした中、車いすユーザがうつ病を患う傾向があるなど、自己効力感(セルフエフィカシー)の喪失による精神面の負担が甚大となっている課題も生じている。Humonii(ヒューモニー)が開発する電動車いす用のベルト型インタフェース「Feeling(フィーリング)」は、体幹の動きによって車いすの操作が行え、既存の電動車いすに後付けで装着できる。車いすユーザに装着したベルトにかかる圧力を制御信号に変換することで、ハンズフリーでの操作を実現する。車いすユーザへのリハビリ効果はもとより、健常者であっても、自分の能力を超える体験による自己超越感を味わえる。車いすユーザの利便性向上から、リハビリテーション効果、エンターテインメントとしての身体能力拡張など、社会的課題の解決から将来的な幅広い活用まで、次世代モビリティとしての可能性に期待が寄せられ高く評価された。

<CEATEC AWARD 2025について>

CEATEC AWARD 2025は、CEATEC 2025に展示される(モビリティ部門を除く)技術・製品・サービス等の中から、出展者が事前に応募した出展品・案件について、「CEATEC AWARD 2025 審査委員会」が学術的・技術的観点、市場性や将来性等の視点から、イノベーション性が高く優れていると評価できるものを審査・選考し、表彰するものです。

■各賞選考基準
1. 大臣賞(建制順)

総務大臣賞

デジタル社会における情報通信・ネットワーク・データ・AI技術・IoT技術の高度利活用や、それらによるサービス提供、さらには地域社会におけるデジタル利活用など、今後のデジタル社会の進展に、最も寄与すると評価される応募者を表彰します。特に、地方行政のDX化、地域社会DX、情報通信のさらなる進化、IoT・AIの社会実装、サイバーセキュリティ、放送事業の基盤、防災・減災、オープンデータ推進など、日本全国におけるさまざまな課題を解決し、社会、経済活動の効率化や高付加価値化を促す、最も優れた製品、サービス、またはそれを支えるソフトウェア、アプリケーション等に対し、『CEATEC AWARD 2025 総務大臣賞』を授与します。

経済産業大臣賞

AIや量子コンピューティング、ロボット技術など先進テクノロジーを活用して、デジタル社会・経済に新たな価値を生み、暮らしや社会、ビジネス、産業における課題解決と変革を促す案件、また革新的なものづくり、IoTを利活用したサービス、あるいは産業のDXを推進する横断的な技術開発など、今後のデジタル社会の進展に最も寄与すると評価される応募者を表彰します。特に、GXの推進、産業DX支援、製造業のスマート化、量子技術、オープンイノベーション促進、生成AI活用、次世代モビリティ、次世代電池など、日本全国におけるさまざまな課題を解決し、社会、経済活動の効率化や高付加価値化を促す、最も優れた製品・デバイス、サービス、またはそれを支えるソフトウェア、アプリケーション等に対し、 『CEATEC AWARD 2025 経済産業大臣賞』を授与します。

デジタル大臣賞

デジタル社会において、誰一人として取り残されず、個々人の多様な幸せを実現する、仕組みやサービスなど、今後に向けた豊かな暮らしと強靭な社会づくりに最も寄与する応募者を表彰します。特に、マイナンバー活用、生成AIやデータの行政活用、サイバーセキュリティ対策、障がい者を含めたサービスデザインなど、日本全国におけるさまざまな課題を解決し、社会、経済活動の効率化や高付加価値化を促す、最も優れた製品、サービス、またはそれを支えるソフトウェア、アプリケーション等に対し、『CEATEC AWARD 2025 デジタル大臣賞』を授与します。

2. 部門賞

イノベーション部門賞

産業、事業、社会、生活の持続的維持と豊かな発展に貢献し、Society 5.0の実現に即した先進性、具体的性、社会貢献性を有すると評価される新技術、製品、サービス、ソフトウェア、アプリケーション、ソリューション、ビジネスモデルの提案を対象としています。

ネクストジェネレーション部門賞

先進的な技術、製品、サービス、ソフトウェア、アプリケーション、ビジネスモデルを開発し、市場投入に向けて取り組んでいるスタートアップ企業や大学・研究機関を表彰するものです。応募作品は、実用化可能性、社会貢献度、技術力、市場性等を総合的に評価します。

コ・クリエイション(共創)部門賞

Society 5.0の実現に向けて、独自のテーマに基づき、多様な業界・業種の企業が共創する技術、製品、サービス、ソフトウェア、アプリケーション、ソリューション、ビジネスモデルなどを募集しています。受賞者は、その先進性や未来社会への貢献度を鑑みて選出します。

グローバル部門賞 ※会場審査のためCEATEC 2025会期中に発表予定

このカテゴリーは、日本国外の出展者を対象としています。受賞者は、その現実的な実現可能性と社会への貢献度に基づいて選ばれます。

モビリティ部門賞 ※新設

本年度のジャパンモビリティショー 2025(10月30日(木)〜11月9日(日)・東京ビッグサイト)のスタートアップ出展者のうち、実用化の可能性や社会貢献度が評価された企業に「CEATEC AWARD 2025」を贈呈します。

■CEATEC AWARD 2025 審査委員会

学会/大学 ※順不同

一般社団法人情報処理学会/一般社団法人電子情報通信学会/一般社団法人映像情報メディア学会/一般社団法人電気学会/名古屋大学

総研・メディア関連 ※順不同

株式会社MM総研/日刊工業新聞社/日経BP総合研究所/アイティメディア株式会社/株式会社テクノコア/WovenCapital

オブザーバー

総務省/経済産業省/デジタル庁 ※建制順
一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA) ※CEATEC 2025主催団体
一般社団法人情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ) ※CEATEC 2025共催団体
一般社団法人ソフトウェア協会(SAJ) ※CEATEC 2025共催団体
一般社団法人日本自動車工業会 ※CEATEC 2025後援団体
株式会社トライビート

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